HIVとAIDS(エイズ)とは…？

・HIVとは「ヒト免疫不全ウイルス」のことで、後天性免疫不全症候群（acquired immunodeficiency syndrome, AIDS, エイズ）の原因ウイルスである
・HIVに感染してもAIDSが発症するまでは症状に乏しく、未治療でも発症までの期間は10年程度ある
・HIVの感染は検査してみないとわからないことが多く、早期発見のため検査が重要である

HIVとAIDS(エイズ)とは…？

エイズとはウイルスに感染することによって起こる病気のことです。医学的には「後天性免疫不全症候群」と呼ばれています。
ウイルスは「ヒト免疫不全ウイルス」と呼ばれるもので、一般的に「HIV」という言葉で広く認知されています。
※つまり、「エイズ」は症状、「HIV」はウイルスを指す言葉です。
一度HIVに感染すると免疫力が低下して、様々な病気にかかるようになります。

エイズの症状と経過

HIVに感染してからエイズと呼ばれる症状に至るまで、以下の経過をたどります。

1.感染初期（急性期）　2.無症候期　3.発症期

感染初期の症状ですが、HIVに感染してから1～2週間後に、発熱などインフルエンザに似た症状が起こることがあります。期間は数週間で、その後は無症候期に入ります。

無症候期の症状は、無症状であることが多く、HIV検査無しで見抜くのは困難とされます。無症候期の期間は約10年と長いのが特徴で、この間に徐々に身体の免疫力が低下していきます。

発症期になると、最初は風邪によく似た症状が現れます。これはエイズによくある症状として知られています。

HIV検査についての補足

通常、感染してから22日（約3週間）経ってからHIV検査が可能となる病院が多いです。
これは、感染してから間もない頃に検査を行っても、HIVに感染しているかどうか正しく判断できないためです。

※ちなみに感染から抗体検査で陰性となってしまう期間は「ウインドウ期間」と呼ばれます（上記画像を参照）。

ただし、リアルタイムPCR法と呼ばれる検査の場合、感染してから11日（約2週間）後から検査が可能と、従来の検査より早い期間から受けることができます（リアルタイムPCRは抗体検査ではなく遺伝子検査）。

なお当院のHIV検査では、リアルタイムPCR法も行っております。
・リアルタイムPCR法の料金が知りたい方は、HIV検査・治療費用のページをご覧ください。
・当院のHIV検査・リアルタイムPCR法について詳しく知りたい方は、お気軽にご相談・お問い合わせ下さい。

その後、普通の人ではかからないような様々な病気にかかり、やがて身体・生命に危険が及ぶレベルの症状になることがあります。

不安を感じている方は、一度HIV検査を

エイズを移されたかもしれない、といった不安を抱えている方は、一度HIV検査を検討してみてください。
ご自身がエイズかどうかは、HIV検査を受けないと判断することができません。
仮にHIVに感染していたとして、感染後まだ1ヵ月しか経っていなくても、検査結果で白か黒か判断できる可能性があります。
不安や悩みを解消するためにも、ぜひ一度HIV検査を受けてみることをおすすめします。

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ノワール大宮クリニック 院長：成田学史

執筆者：成田 学史
ノワール大宮クリニック院長（医師）
2014年（平成26年）北海道大学医学部医学科卒業
日本性感染症学会　会員
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