淋菌感染症(淋病)とは?

こんな症状なら淋病かも?

男性に多く見られる場合

  • 排尿時の痛み
  • 尿道から膿が出る
  • 尿道の痛み、かゆみ、違和感
  • 睾丸が腫れる

女性に多く見られる場合

  • 排尿時に強い痛みを感じる
  • オリモノが多い
  • 下腹部の痛み
  • 無症状のことが多い

淋病かも?と思ったら

 

淋病の詳しい説明

 

クラミジアと並んで報告数の多い淋病

淋菌感染症(以下「淋病」という)は、淋菌による感染症で、クラミジア感染症(以下「クラミジア」という)と並んで特に頻度の高い性感染症(以下「性病」という)です。
 
淋菌
 
一度感染し治療しても、何度でも再感染するリスクもあるので、注意が必要です。

20代に多く特に女性は自覚症状に乏しい

感染者は20代の年齢層に最も多くなっています。淋病の報告数においては女性の数が男性の数より極端に少なくなっていますが、女性は自覚症状に乏しいため、医療機関を受診する機会が少ないことも要因のひとつと考えられています。
 
そのため、特に女性においては自覚症状がなくても、心当たりがある場合は定期的な検査と、感染していた場合は治療も重要になります。

2000年以降で増加傾向にある淋菌への感染数

最近では淋菌への感染があると、HIVに感染しやすくなると疫学的研究により報告されており、そのような観点からも検査による早期発見が重要です。
 
国立感染研究所 “淋菌感染症とは” 厚生労働省-戸山研究庁舎(国立感染研究所)
 
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淋病の主な感染経路

主な感染経路は性行為、またはそれに準ずる行為となります。淋菌は高温・低温ともに弱く、患者の粘膜から離れると数時間で感染性を失います。また、日光・乾燥・温度の変化や消毒剤で簡単に死滅する特徴があります。

1回の性行為による感染率は性病の中でも高い

淋菌は前述した通り、簡単に死滅する特徴があります。そのため、性交や性交類似行為以外で淋菌に感染することは稀と考えられ、性病として人から人へ感染するのが主な感染経路となります。しかし、1回の性行為による感染伝達率は性病の中でも高いとされ、感染力は強いと考えられています。

心当たりがない感染

淋病においても症状を自覚されなかったり、無症状の場合があります。そのため、気づかないうちに他者への感染源となったり、感染が判明した際に感染経路が不明な場合もあります。また、症状があっても感染に心当たりがない場合があります。パートナーが無症状や症状を自覚しない感染者がいる場合、何度でも再感染します。

性器だけでなく咽頭や直腸からも感染

性器以外の咽頭や直腸における淋菌の感染は、症状が自覚されないことが多いです。性器への淋病患者のうち10〜30%に、咽頭からも淋菌が検出されることも少なくありません。
 
また、肛門性交により、直腸への淋菌の感染もあります。咽頭と同様に直腸における淋菌の感染も症状が自覚されないか、乏しい場合が多くなるため、感染を疑わず検査が実施されないことも多いです。
 
性器以外に、これらの部位も他者への感染源となっています。

男女別の潜伏期間と初期症状

こちらでは、男女別の潜伏期と初期症状について解説します。

男性における潜伏期と初期症状

男性の場合は、尿道に淋菌が感染すると2〜9日の潜伏期を経て、通常膿性の分泌物が出現し、排尿時に痛みが出るようになります。

女性における潜伏期と初期症状

女性の場合は、2〜9日の潜伏期を経て、帯下の増殖や不正出血が一般的な症状となります。しかし、女性では男性より自覚症状に乏しかったり無症状のこともあるため、自覚されないまま経過することが多くなります。
 
そのため、男性と比較して医療機関を受診しない傾向があり、受診しても本人から感染を疑う正確な情報を得られず、結果的に女性の報告数が少なくなっています。
 
すぐに受けるべき検査がわかる性病ごとの潜伏期間について詳しくはこちら

淋病で見られる主な症状

男性と女性それぞれで見られる主な症状は以下になります。
 
男性:排尿痛、尿道から膿
女性:おりものの増量、おりものの変化
 
性器だけでなく、咽頭や直腸からの感染もあるため、心当たりがある場合は同時に検査することが重要になります。

男性に見られる主な症状

最近では無症状や症状を自覚しない場合もある

淋病での分泌物は多量、黄白色、膿性であることが多く、下着への付着や陰茎の圧出によって分泌物を確認することができます。
 
しかし最近では、男性の場合でも症状が典型的でなく、分泌物が少なかったり、場合によっては無症状のこともあると報告されています。

前立腺炎や膀胱炎と勘違いすることも

また、症状が弱い方では残尿感や頻尿が続いて前立腺炎や膀胱炎が疑われる際の原因が淋病であることがあります。自然治癒せず淋病かどうかは検査でないと判別が難しいことから、前立腺炎や膀胱炎を繰り返す場合は注意が必要です。

放置すると精巣上体炎など重症例の可能性

精巣上体炎は、はじめは片側性で、進行すると両側性となり、陰嚢内容の腫大、疼痛が特徴です。
 
多くは発熱を伴い、採血で白血球の増多等の炎症所見が認められます。
 
そして、治癒後に男性不妊症の原因となることもあるので、早期の治療により後遺症を残さないことが重要です。

女性に見られる主な症状

無症状や症状を自覚しない場合も多く、重症化の危険を伴う

淋病では特に女性は無症状であることが多いですが、子宮の内腔を通過し卵管へと炎症が波及していくことがあります。後述のクラミジアとともに、骨盤炎症性疾患、卵管不妊症、子宮外妊娠、慢性骨盤痛、不妊症の原因にもなります。
 
一般的に、女性は感染しても無症状や症状を自覚しない場合も多いことから、無治療のまま、男性の淋病において主な感染源となっています。

症状から疑うことは難しいので注意

また、クラミジアやマイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症(以下「マイコプラズマ・ウレアプラズマ」という)と同様に残尿感や頻尿が続いて膀胱炎のような症状を繰り返す原因が淋病であることもあります。女性の淋病は症状からクラミジアと区別が難しく自然治癒はしないため、膀胱炎を繰り返す場合は注意が必要です。
 
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咽頭や直腸への淋菌感染による症状

咽頭や直腸における淋菌の感染は、症状が自覚されないことが多くなるため、これらの部位も感染源となっています。そのため、心当たりがある場合は性器だけでなく咽頭や直腸の検査も同時に実施することが重要です。

  • 咽頭:のどの痛み、発熱
  • 直腸:肛門の痛み、肛門からの排膿

 
クラミジアやマイコプラズマ・ウレアプラズマと症状が似ており、咽頭や直腸への感染は性器への感染と同様に他者への感染源となり得ます。そして、淋病は治癒した後にも、パートナーが感染していると何度も再感染します。

播種性淋菌感染症(DGI)による症状

血液中に淋菌が存在する全身性の淋病です。淋病になった人の1%未満に発生するといわれ、主に女性に見られます。
 
発生すると以下の症状が見受けられます。

  • 発熱
  • 倦怠感
  • 移動性の疼痛
  • 移動性の多発する関節痛
  • 皮膚の膿疱性病変

上記以外にもまれに、心膜炎、心内膜炎、髄膜炎、肝周囲炎の症状が見られることもあります。

クラミジアなど他の性病との重複感染にも注意

淋病はクラミジアやマイコプラズマ・ウレアプラズマと重複して感染するケースもあります。クラミジアにおいては、男性で約15~25%、女性では約35~50%が重複感染という報告もあります。
 
しかし、男女ともに淋病の症状が目立つため、クラミジアやマイコプラズマ・ウレアプラズマの検査が行われずに見逃される可能性が高いです。
 
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複数の性病が同時に感染する重複感染

淋病の検査方法と診断

男性の淋病検査方法

淋菌が性器へ感染した疑いのある場合

男性の淋病診断は、検体として尿あるいは尿道分泌物を用いて、核酸増幅法(以下「PCR法」という)やイムノクロマト法による迅速診断のいずれでも診断が可能です。
 
男性の淋菌性尿道炎では約15〜25%にクラミジアが重複感染しています。クラミジアを検出するためには、PCR法やイムノクロマト法による迅速診断を実施する必要があるため、淋菌だけでなくクラミジアの検査の提出も行うという流れになります。
 
前述のマイコプラズマ・ウレアプラズマへの重複感染も近年注目されており、同時の検査を推奨しております。

女性の淋病検査方法

淋菌が性器へ感染した疑いのある場合

女性の淋病診断では、子宮頚管からスワブ(綿棒のようなもの)で検体を採取して、PCR法やイムノクロマト法による迅速診断で淋菌の検出を行います。女性の場合、淋病は自覚症状に乏しいか無症状であることが多く、男性の尿道炎における尿道分泌物の増加のような自覚できる症状が少ないです。
 
そのため、女性の淋病は男性と比べて診断が遅れたり、報告数が少ないのが現状です。また、女性では35〜50%がクラミジアへの重複感染が考えられ男性よりも高い傾向にあります。クラミジアの検出も同時に行う場合はクラミジアの検査の提出も行うという流れになります。
 
男性と同様にマイコプラズマ・ウレアプラズマへの重複感染も考えられるので、検査を行いましょう。
 
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淋菌が咽頭や直腸へ感染した疑いのある場合

咽頭や直腸への淋病感染は、どちらもうがい液やぬぐい液を用いて、PCR法やイムノクロマト法による迅速診断を実施することで検出が可能となります。
 
咽頭や直腸の淋病は症状がほとんどないため、心当たりがある場合は検査を行うことを推奨します。咽頭や直腸のクラミジア感染症に関しても淋病と同様の検査方法で検出が可能で、重複感染している可能性もあります。
 
前述のマイコプラズマ・ウレアプラズマの重複感染も近年注目されており、同時の検査を推奨しております。

淋病の治療方法

淋病の治療は主に抗菌薬の注射になります。淋菌は耐性菌という特定の抗菌薬が効かない菌が増えてきており、治療薬の選択には注意が必要です。

淋病の20〜30%はクラミジアに重複感染しているため、クラミジアの検査は必須であり、陽性の場合には、クラミジアの治療を行う必要もあります。
 
前述の通りマイコプラズマ・ウレアプラズマへの重複感染の可能性もあります。
 
予防対策としては、性的接触時にはコンドームを使用することが挙げられます。また、患者だけでなく、そのパートナーが無症状であっても同時に診断や治療を行うことが重要です。

淋病の治療結果

治療を行った場合、淋病への治療効果は90%以上の有効性があると考えられています。
 
しかし、淋病は治療効果の高い薬剤が限られており、今後新たな耐性菌の出現の懸念からも、治癒しているかどうか検査での判定が必要と考えられます。淋病が治癒していなくても排尿痛、分泌物などの自覚症状が消失することがあり、治癒と誤解されることがあります。
 
そのため、治っているかどうかの判定は淋菌が検出されないことが重要であり、抗菌薬投与終了後1週間以上経過してから、検査を再度行う必要があります。
 
淋病を治療しないまま放置すると、不妊症や子宮外妊娠の原因となる可能性があり、確実に治療することが重要です。

まとめ

今回は「淋病」について紹介しました。

  • クラミジアと並んで報告数の多い特に頻度の高い性病
  • 一度感染し治療しても、何度でも再感染するリスクがある
  • 20代の感染者が多く、2000年代以降増加傾向にある
  • 男女ともに無症状や症状を自覚しない場合が多い
  • 1回の性行為による感染率は性病の中でも高いとされている
  • 他の性病との重複感染もあり、複数の性病検査が必要

感染力が高く報告数も多い「淋病」ですが、男女ともに無症状や症状を自覚しない場合があります。
 
そのため、感染経路である性行為またはそれに準ずる行為があった場合、今回紹介した症状が見られる方はなるべく早く検査を受け、正確な結果を受診し治療しましょう。

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