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「おりものが多いかも…」と感じたら要注意⁉疑うべき4つの性病
多くの女性がおりものについて不安を感じた経験があると思います。おりものの量が増えたり、色や臭いに違和感を感じる場合が多く、その際なにが原因でどんな症状が危険なのか正確にわからないことが多いですよね?
おりものが増える原因は主に4つですが、おりものの変化には性感染症(以下「性病」という)の疑いがある場合もあります。今回ご紹介する症状を伴う場合には性病の可能性が高いため、早めに検査を行いましょう。
筆者がこれまで診療をしてきた経験では、おりものの変化には個人差があり、自覚症状に弱いことが多いため、少しでも違和感を感じている場合は注意が必要です。
目次
おりものが増える、変化する4つの原因
おりものの量や変化には個人差が多く、変化を自覚されない場合も多くあります。
しかし、症状や変化をあまり自覚されない段階で検査を受ける人も多く、明らかな変化を感じる前に検査を受けることが性病の早期発見に繋がります。
かゆみや色、臭いなど少しでも変化や違和感を感じた場合は、性病の早期発見のために検査することをおすすめします。
①生理周期
一般的には、生理の周期によっておりものの量に変化が見られます。排卵期に向けて少しずつ増えていき、排卵後はおりものの量が減ります。生理後2〜3日はおりものの量が少ない時期です。
また、排卵後は粘り気がある白濁したおりものに変わり、分泌される女性ホルモンが変化している証拠になります。
②年齢の変化
女性は年齢によって女性ホルモンの分泌量が大きく変化します。
女性ホルモンとおりものの分泌は深く関係しているため、女性ホルモンの分泌量が増加する20〜40代でおりものの量も増加します。
- 10代
- 女性ホルモンの分泌が不安定で、生理周期もおりものの量は定まらない。
- 20〜30代
- 女性ホルモンの分泌も増加し、おりものの量も増加する。
- 30〜40代
- 女性ホルモンの分泌が徐々に減少し始め、おりものの量も減少する。
- 50代
- さらに女性ホルモンの分泌が減少し、閉経後はグンッと減少する。
③妊娠初期
おりものの量は排卵期が一番多く、黄体期には減少します。受精卵が着床すると再び増え始め、おりものの量も増えます。
また、妊娠初期の着床時は少量の血液が混じり、鼻がツンとする臭いや白っぽくサラサラしたおりものになることもあります。
④性病
性病に感染している際にも、おりものの量が増えることが多いです。また、量だけでなく、色や臭いなども変化することがあります。
以下で、性病の疑いがあるおりものの変化についてご紹介します。
性病の疑いがあるおりものの変化
健康な状態でもおりものは出ますが、性病の疑いがある際はおりものに特徴がでる場合があります。
ここでは、おりものの性状とそれ以外で伴った際に注意が必要な症状についてご紹介します。
おりものの性状
性病の特徴として自然治癒しないため、以下の症状が継続することが多いです。
そして、これらの症状の継続は、ずっと自覚する人もいれば、症状が現れたり消えたりと個人差もあります。
- 白い塊のようなボロボロしたおりもの
- 黄緑色でブクブクした泡状の生臭いおりもの
- 濃い黄色のネバネバしたおりもの
- 膿のようなベトベトした黄緑色の悪臭のあるおりもの
- 血の混じった茶褐色でドロドロした悪臭のあるおりもの
- 透明でサラサラした水っぽいおりもの
これらの症状も伴う場合は要注意
上記でご紹介したおりものの性状以外に、以下に記載する症状を伴う場合もあります。
これらの症状を伴う時は、性病の可能性が高いため、早めに検査を受けましょう。
- 性器のかゆみ
- 外性器の腫れ
- 頻尿
- 排尿痛
- 下腹部痛
- 腰背部痛
- 性交痛
- 生理周期が安定しない
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おりものに異常が見られる性病
どの性病も症状は類似しており、おりものが増えたり臭いや色が変化します。
そのため検査にて原因を調べ、その原因に対して適切な治療を行うことが重要です。
- クラミジア感染症
日本国内で最も報告数の多い性病であるクラミジア感染症 - 淋菌感染症(淋病)
クラミジア感染症と同程度に知られていて報告数も多い淋病 - マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症
検査以外での発見が困難なマイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症 - トリコモナス症
再発を繰り返すケースが多いトリコモナス症
また、カンジダ菌が繁殖する性器カンジダ症でもおりものが増えたり変化することがあります。この場合は臭いまで変化することは少ないです。
筆者の経験では性器カンジダ症は上記でご紹介する4つの性病ほど、感染力や後遺症が問題となることは少ない印象です。
- 性器カンジダ症
健康でも体内に潜伏していることが多い性器カンジダ症
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ここまででご紹介したように、おりものの量や変化には個人差があり、健康状態によって変化します。
そして、性病には症状が乏しいものが多く、曖昧で自覚しにくいことが多いです。
おりものの量や性状の変化に気が付いた時に性病が判明することも珍しくありません。
上記の症状を自覚した際は、原因を調べるためにもまずは性病の検査を受けることをおすすめします。
性病ごとに正確な検査を受けられる時期は変わる⁉生理中でも早期検査を!
検査方法
症状や経過から疑われる疾患に関して、おりものを採取して検査で判定します。
検査は自覚症状がなくても受けられ、感染のきっかけからすぐ受けることができます。
また基本的には生理中でも検査可能です。
- 検査の流れについて
性病の診療から検査、治療までの流れ
治療方法
原因菌が判定されたら、抗菌薬により治療を実施します。
治療法や治癒するまでの期間は各疾患により異なりますが、詳細は以下となります。
- クラミジア感染症
日本国内で最も報告数の多い性病であるクラミジア感染症 - 淋菌感染症(淋病)
クラミジア感染症と同程度に知られていて報告数も多い淋病 - マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症
検査以外での発見が困難なマイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症 - トリコモナス症
再発を繰り返すケースが多いトリコモナス症 - 性器カンジダ症
健康でも体内に潜伏していることが多い性器カンジダ症
これらの性病は全て治癒可能な病気ですが、原因菌により治療法も異なります。症状が似ており検査しないと原因はわからないことが多いです。
また、パートナーとの間で再感染する可能性もありますので、パートナーと一緒に検査や治療を受けることが再感染の防止になります。
予防・対策法
性交渉時にコンドームを使用することで予防ができます。
これらの性病は検査により原因を特定することで治療が可能です。
感染しない予防も重要ですが、筆者としては感染しているかを判定する検査や感染していた場合の適切な治療が、安心や安全の面でより重要だと考えています。
まとめ
こちらの記事では以下の点について解説しました。
- おりものの量の変化には個人差がある
- 性病の疑いがある際はおりものに性状に特徴が出る場合がある
- おりものの性状以外に前記の症状が伴う際は要注意
- 自覚症状に弱いことも多く検査によって正しい判定が可能となる
- 違和感がある際は検査を行い適切な治療を受けることが重要
今回、ご紹介した内容に少しでも心当たりがあれば、検査を行い原因を確認することをおすすめします。筆者のクリニックでも検査を受けることができますので、お気軽にご相談ください。


ノワール大宮クリニック院長(医師)
2014年(平成26年)北海道大学医学部医学科卒業
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