「カンジダ・ヘルペス」と勘違い、実は別の病気の場合が多い⁉その理由とは・・・

カンジダ・ヘルペス

「カンジダかも」、「ヘルペスかも」と思う時、実際には、クラミジア感染症、淋菌感染症(淋病)、マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症、トリコモナス症といった別の病気であることが多いため、注意が必要です。カンジダやヘルペスを疑って検査を受ける場合は、正確な原因を判明させるために「疑いを持った時・早期に・より正確に」検査することが重要です。今回は、勘違いしてしまう理由、放置した際のリスク、カンジダやヘルペスと一緒に疑うべき病気についてご紹介します。

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そもそも性器・膣カンジダ症とは?

カンジダとはいわゆるカビの一種です。男女ともに感染の可能性はありますが、女性に多い感染症です。女性の場合は「膣カンジダ症」と呼ばれています。性交渉がない方でも発症することがあります。抵抗力が落ちて、免疫力が低下すると症状が出始めるため、性感染症(以下「性病」という)というよりも風邪のようなものです。男性にも発症することはありますが、名前が知られている割にはあまり見られません。男性に関しては、比較的珍しい病気と考えられます。

「性器・膣カンジダ症」についての詳しい症状や治療方法についてはこちら

そもそも性器ヘルペスとは?

性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルスの1型(HSV-1)または2型(HSV-2)の感染により、主に性器やその周辺に傷や水疱ができる病気です。膿が出ることもあります。主な感染経路は性的接触であり、男女ともに感染・発症する可能性のある性感染症となります。

「性器ヘルペス」についての詳しい症状や治療方法はこちら

勘違いしてしまう理由

カンジダ・ヘルペスとその他の性病を勘違いする理由は、症状が似ていることです。

症状でいうと、ヘルペスは少し異なりますが、陰部のかゆみを理由にカンジダと勘違いしてしまう場合が多いです。

特に、過去にカンジダを何度も経験している方は注意が必要です。「またカンジダだろう」と済ませてしまっていることが多いです。

膣カンジダは女性によく見られる性病なので、検査をせずカンジダの治療薬で済ませてしまうことも多く見られます。陰部のかゆみや痛みを感じた場合には早い段階で、症状から適切な検査を実施し、治療のためにその原因が何であるかを確認することをおすすめします。

【具体的な症状例】

  • デリケートゾーンのかゆみ
  • デリケートゾーンの痛み
  • おりものが増える
  • 膿が出る
  • 性器のにおいが変わる
  • 性器やその周辺にカスがたまる

実際に上記の症状から、カンジダやヘルペスと勘違いして治療するものの症状が治らず、ドクターショッピングを繰り返すため、正確な診断がつかないままの人が多い傾向にあります。クラミジア感染症、淋菌感染症(淋病)、マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症、トリコモナス症の疑いも考慮して検査を受け、実際の原因を判明させて適切な治療を行うことが必要です。

(上記症状でカンジダ、ヘルペスと診断する前に、症状から疑われるものを考慮してケアしていくことを重視しています。
カンジダやヘルペスの疑いを持っている方や再発を繰り返す方など思い当たる方は、適切な検査をおすすめしています。)

勘違いしたままのリスク

①原因である他の病気が進行してしまう

カンジダ、ヘルペスと勘違いされたまま、適切な治療を受けないためどんどん病気が深刻化していくことがあります。

②パートナーへ病気をうつしてしまう

他の病気をパートナーにうつしてしまう可能性があります。このあとご紹介する「クラミジア」や「淋菌感染症(淋病)」などは日本国内でも多く見られる性病です。

③不妊・子宮外妊娠等を引き起こす

適切な検査や治療を受けないと不妊や子宮外妊娠などの後遺症や大きな影響がある可能性があります。

性病ごとの潜伏期間のより詳しい内容はこちらから

性器・膣カンジダ症と性器ヘルペスと一緒に疑うべき性病

下記では、「カンジダ」、「性器ヘルペス」と一緒に疑うべき性病について具体的に記載しています。
筆者は特に「マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症」、「トリコモナス症」について注意が必要だと考えています。
あまり、聞かない名前のため他人事に思っている人が多いですが、実際はこの病気であることも多いです。

マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症

症状は同じ性病であるクラミジア感染症と似ています。
マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症はMycoplasma genitalium(マイコプラズマ ジェニタリウム)、 Mycoplasma hominis(マイコプラズマ ホミニス)、 Ureaplasma parvum(ウレアプラズマ パルバム)、 Ureaplasma urealyticum(ウレアプラズマ ウレアリチカム)という4種類の原因菌があり、治療方法は菌の種類によって異なります。
原因菌を調べる方法が検査のみであり、治療法も他の感染症と異なる可能性があることから検査により原因菌を判明させ、適切な治療を行うことが重要です。
また、マイコプラズマやウレアプラズマに感染していると、HIVに感染しやすくなる可能性もあるので注意が必要です。

マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症とは?

トリコモナス症

トリコモナス原虫が原因となる感染症のことです。
感染者の年齢層も幅広く中高年でも見られ、男性が自覚症状に乏しいことが多く、女性の方が症状を自覚しやすいため発見されやすい傾向にあります。
また性経験のない女性や幼児でも感染者が見られることもあり、下着やタオル類、便器や浴槽を通じた感染が疑われることがあることから、性行為以外の経路からの感染も考えられるので注意が必要です。

「トリコモナス症」についての詳しい症状や治療方法はこちら

クラミジア感染症

クラミジア感染症は、クラミジア(クラミジア・トラコマチス)の感染によるもので、日本国内で最も多い性感染症です。
10年ほど前までは増加していましたが、その後減少傾向に転じ、ここ5年ほどでは1年間で25,000人前後の横ばいで推移しています。
男性も女性も無自覚の場合が多いですが、女性の方が自覚症状がない場合が多いです。
感染しても自覚症状に乏しいことがあるため、適切な診断や治療が受けられないままパートナーに感染させてしまう可能性もあるので、注意が必要な疾患です。

「クラミジア」についての詳しい症状や治療方法はこちら

淋菌感染症(淋病)

淋菌感染症は、淋菌による感染症で、クラミジア感染症と並んで特に頻度の高い性感染症です。
性行為やそれに準ずる行為が主な感染経路で、女性は男性と比較して自覚症状に乏しいことが多いため、感染者の報告数が男性より極端に少なくなっています。
淋菌に感染していると、HIVに感染しやすくなると報告されているので、注意が必要な疾患です。

「淋菌感染症(淋病)」についての詳しい症状や治療方法はこちら
複数の性病が同時に感染する重複感染

まとめ

今回は、「カンジダかも」「ヘルペスかも」と思う時に、違う病気も疑う必要があり、勘違いしてしまう理由、放置してしまうリスクと病気について詳細にご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
性病を疑った時に、重要なことは「早期に、より正確に」検査をすることです。
決して自分で判断せず、専門家に見てもらうことをおすすめします。
自分自身とあなたの大切なパートナーを守るためにも、検査を行いましょう。

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ノワール大宮
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ノワール大宮クリニック 院長:成田学史

執筆者:成田 学史
ノワール大宮クリニック院長(医師)
2014年(平成26年)北海道大学医学部医学科卒業
日本性感染症学会 会員
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