扁桃炎と性病の見分け方とは?咽頭(のど)に感染する?

性感染症(以下、「性病」という)は性器だけでなく、咽頭にも感染することを知っていますか?

性行為をしたことがない、最近は挿入していないから大丈夫と勘違いしている人も多いですが、性病は挿入していなくてもオーラルセックスやキスからも感染することがあります。

咽頭への感染は、咽頭の症状を性病だと疑っていない、自覚症状に乏しいことから感染に気付かず治療していない人が多くいると考えられています。

また、性器と比較して治療が少し難しく、1度の治療での治癒率が低く、治療薬が性器より限られるので、咽頭の痛みや違和感が続いている人は注意が必要です。

☑ 即日診断・即日治療(治療のみも可)

☑ 結果のネット照会

☑ プライベート個室診療

咽頭(のど)の性病と扁桃炎の見分け方は?


咽頭の痛みや不快感がある場合、その原因は扁桃炎かもしれませんし、性病による咽頭炎かもしれません。これら二つの状態は症状が似ており場所も隣接しているため厳密に分けることはできませんが、どちらも放置することで悪化するリスクがあるため、早期受診が大切です。

扁桃炎はウイルスまたは細菌が原因で、咽頭の痛み、発熱、扁桃腺の腫れや白い斑点が特徴です。一方、性病による咽頭感染(クラミジアや淋病、マイコプラズマ・ウレアプラズマ)は、オーラルセックスを通じて感染します。初期段階で扁桃炎か咽頭炎かを判断することよりも、症状の改善に緊急性があるか否かを判断することが重要です。

これらの状態の区別は特に症状が類似しているため、咽頭炎の診断よりも、症状の改善に必要な特異的な原因があるかどうかが重要となります。もし性的に活動的で、新しいパートナーや複数のパートナーがいる場合、または保護されていないオーラルセックスをした経験がある場合は、基本的に性病のリスクが高まります。そのような状況下で咽頭に違和感がある場合は、性病検査を受けることが重要です。

扁桃炎の症状とは?



扁桃炎は、扁桃がウイルスや細菌に感染して起こる病気です。この症状は、多くの場合、咽頭の著しい痛みや不快感を引き起こします。特に飲み込む際に痛みが強く、一般的には発熱も伴います。扁桃炎になると、扁桃が赤く腫れ、時には白い斑点や膿が見られることもあります。これは、感染による炎症反応が原因です。

さらに、扁桃炎の患者さんは、頭痛や身体のだるさ、耳の痛みを訴えることがあります。重症化すると扁桃周囲膿瘍となって息苦しさや食事の摂取が困難になり、危険なことがあります。扁桃炎は自己診断で判断するのではなく、正しい診断と適切な治療のため、医療機関での診察を受けることが重要です。

咽頭(のど)に感染した性病の症状とは?

咽頭に性病が感染したときの症状は、風邪とほとんど見分けることは難しいです。
紹介する症状から自己判断するのではなく、きちんと医療機関を受診することをおすすめします。

【下記のような症状がある場合はご相談ください】

  • ・咽頭がイガイガして痛い
  • ・咽頭が赤く腫れ上がる
  • ・唇や咽頭にブツブツとしこりや水疱ができる
  • ・食べ物や飲み物を飲み込むとき咽頭が痛い(嚥下痛)
  • ・扁桃腺が腫れ上がる
  • ・口内炎のようにヒリヒリして痛い
  • ・咳や急な発熱

症状がないまま感染している場合もある?

性病が咽頭に感染した場合、ほとんどの人において自覚症状がないか、あったとしても咽頭が痛いなど風邪と似たような症状であり、性病を疑う特異的な症状は乏しいです。

そして症状がある場合も、以下のような場合も考えられます。

  • ・症状が出たり出なかったりと繰り返すことがあり、治癒していなくても症状が消失することがある
  • ・咽頭の痛みを繰り返したり、なかなか治らないため来院されるもいる


このような咽頭の痛みがある時や自覚症状がなくても気になる行為があった後、そしてパートナーが性病である場合は咽頭の性病の可能性があります。

咽頭は性器への感染と比較して検査していない方が多いと思われるので、咽頭の性病の細菌の感染者数は多いと考えられています。

咽頭(のど)の違和感から考えられる性病とは?

男女とも原因不明の咽頭の痛みで来院される方が増えています。
これらの症状で来院される人は性病の原因菌として、マイコプラズマ・ウレアプラズマ(特にウレアプラズマが多い)、クラミジア、淋菌の咽頭への感染の可能性があります。

以下で咽頭への感染が考えられる性病を4つご紹介します。

病名をクリックすると各病気の詳細説明ページへ移動します。

1.咽頭クラミジア感染症

原因菌 潜伏期間 症状の特徴 検体採取 検査方法 治療方法
クラミジア・トラコマティス(Chlamydia trachomatis) 1~5週間 症状を自覚しないことが多く、症状が出ても軽症 うがい液 通常:PCR法、即日:抗原抗体検査 抗生剤の内服

2.咽頭淋菌感染症(咽頭淋病)

原因菌 潜伏期間 症状の特徴 検体採取 検査方法 治療方法
淋菌(Neisseria gonorrhoeae) 2~7日間 症状を自覚しないことが多く、症状が出ても軽症 うがい液 通常:PCR法、即日:抗原抗体検査 抗生剤の注射(点滴)

3.梅毒

原因菌 潜伏期間 症状の特徴 検体採取 検査方法 治療方法
梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum) 10~90日間 初期:口の中や咽頭のしこり、ただれ 中期:咽頭の腫れや赤み、発熱、だるさ 血液 通常:抗原抗体検査(TP, RPR)
即日:抗原抗体検査(TP)
抗生剤の内服・注射

4.咽頭マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症

原因菌 潜伏期間 症状の特徴 検体採取 検査方法 治療方法
マイコプラズマ ジェニタリウム(Mycoplasma genitalium) マイコプラズマ ホミニス(Mycoplasma hominis) ウレアプラズマ パルバム(Ureaplasma parvum) ウレアプラズマ ウレアリチカム(Ureaplasma urealyticum) 1~5週間 症状を自覚しないことが多く、症状が出ても軽症 うがい液 通常:PCR法 抗生剤の内服

こちらで紹介した4つ以外にも、咽頭への感染が考えられるものがあります。


口腔カンジダはAIDSや免疫抑制治療で発症することはありますが、性感染症ではありません。性行為やそれに準ずる行為で感染する感染症というより、AIDSや免疫抑制剤の使用等で免疫抑制下で発症することのある感染症という認識が適切です。

感染を気にされる方も多いですが、ヘルペスやカンジダではなく別の咽頭の性病に感染していることも多いです。

そのため、これらは特定の検査を行うことはほとんどなく、症状から医師が判断し治療へ進むことが多いです。

また、場合によってはクラミジア、淋病、マイコプラズマ・ウレアプラズマ、梅毒など他の性病検査を受けていただくこともあります。

性病の受診タイミングにお悩みの方はこちら

咽頭(のど)に性病が感染する理由とは?

咽頭に性病が感染する理由は、主に2つの理由が考えられます。

  • 1.オーラルセックスで、性病に感染している性器との接触
  • 2.キスで、性病に感染した口の粘膜との接触


性病は性器だけに感染するわけではなく、性行為をしていなくても感染する可能性があります。
オーラルセックスやディープキスのような、性行為に準ずる行為の後に咽頭が痛い、違和感を感じる場合は医療機関で検査をおすすめします。

咽頭(のど)の性病と風邪の見分け方は?


咽頭に性病が感染したときの症状と風邪の症状は似ているため、性病であると気付く人は多くありません。

性病には潜伏期間が長いものもあり、感染機会となる性行為やそれに準ずる行為の特定が難しく自分で判断するのは難しいです。

性病には潜伏期間と呼ばれる症状が出ない期間がある⁉

性行為やそれに準ずる行為に心当たりがある場合はもちろんですが、性病は感染機会の特定が難しいため、自己判断せずに医療機関を受診することが重要です。

まとめ

今回は「咽頭に感染する性病」について解説しました。

  • 性病が咽頭に感染したときの症状は風邪と似ている
  • 感染していても症状を自覚しないこともある
  • 性病かどうかは医療機関で検査を受診して判定される
  • 咽頭への性病感染はオーラルセックスやキスが多い
  • 症状から性病かを判断するのは難しくリスクが高い


もし、性病へ感染する可能性のある行為に心当たりがあるかもしれないと、少しでも感じた方は、当クリニックでも検査を受けることができますので、お気軽にご相談ください。

ノワール大宮
性病検査・治療のお悩みご相談ください。
埼玉県JR大宮駅東口徒歩4分、性病検査・治療、AGA(男性型脱毛症)治療・女性の薄毛治療など、デリケートなお悩みに寄り添い、解決へ導く専門医クリニックです。待合から診察までお一人様一室のプライベート個室診療を導入。患者様それぞれにあった治療を行います。
ノワール大宮クリニック 院長:成田学史

執筆者:成田 学史
ノワール大宮クリニック院長(医師)
2014年(平成26年)北海道大学医学部医学科卒業
詳しい医師紹介はこちら
  • ■アクセス
    〒330-0845
    埼玉県さいたま市大宮区仲町2丁目41 KETYビル5F
    TEL:048-657-9696
    ※診療時間外は電話に出れない可能性があります。
    大宮駅東口徒歩4分
    アクセスはこちら

    ■診療時間

    午前 午後
    月・火・木・金 9:30〜13:30 14:30〜19:30
    9:30~13:30 /
    9:00~13:00 /
    日・祝 / /
    日祝休み
    水土は不定休(HPで確認をお願いします)
    当月の休診日:
    ・1月は1, 2, 3, 6, 7, 8, 14, 17, 21, 24, 28, 31
    ・2月は4, 10, 11, 12, 14, 18, 23, 24, 25, 28 が休診日となります。
    上記以外のお時間が希望の場合は一度ご連絡いただけると幸いです。
    ご了承のほどお願い申し上げます。

    ※時間通りに受診したい方はご予約をお願いいたします。
    ※当日受診も受け付けております。
    (ご予約の方が優先となるためお待ちいただく場合がございます。)

※女性のお悩みには女性スタッフがお応えします。
※当日のご予約も承っておりますので、お気軽にお電話ください。