女性器やおりものの臭い(匂い)で分かる原因や性病の種類とは?

公開日:2023年03月02日

更新日:2024年6月24日

性病知識コラム おりもの クラミジア

女性器やおりものからいつもと異なる臭いがすると、感じたことがある女性も多いのではないでしょうか?性器やおりものの臭いが急に変わったと感じている人は性病に感染している可能性があるかもしれないので注意が必要です。

性病は主に性行為によって感染し、放置していても自然治癒しないため早期検査が大切です。

少しでもおりものの臭いが変わったと感じる場合は、自身とパートナーを守るためにも医療機関で適切な検査を受けましょう。

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女性器やおりものが臭くなる原因

女性器やおりものが臭くなる原因を3つ紹介します。
日常生活で気を付けることが、予防になることもありますが、もしもの場合を考えて医療機関を受診することが大切です。

1.クラミジアなどの性病に感染して変化

おりものから普段とは違った臭いがする、量が多いときほとんどの場合で性病の可能性が高いため、注意が必要です。

このような症状があり、定期的に性交渉やそれに準ずる行為をしている人はクラミジアに感染しているリスクがあります。

クラミジアは自然治癒しないので、医療機関で検査を受け医師の指示に従って治療することが大切です。

2.生理周期や体調による多少の変化

おりものの臭いは個人差があり、生理周期やその日の体調によって多少の変化は出ます。

しかし、自身では体調が原因でおりものが変化しているか判断することはできないため、医療機関で性病検査を受けることが重要です。

3.不衛生による雑菌の繁殖で変化

臭いの原因には、外陰部が清潔に保たれていない状態が考えられます。

外陰部に長時間とどまっている「おりもの」は臭いの原因となりやすいため、神経質になりすぎない程度に、清潔を保つように気をつけることが大切です。

こちらも、「生理周期や体調による多少の変化」と同様に、自身で判断せずにきちんと性病の検査を受ける必要があります。

おりものの臭いでわかる?原因となる性病の種類

病名 症状
クラミジア 男性:排尿時の痛み・痒み、尿道から膿、尿道が熱い
女性:排尿時・性交時・下腹部の痛み、不正出血、おりものの異常、ただれ
淋病 男性:排尿時の痛み・痒み、尿道から膿、尿道が熱い
女性:排尿時・性交時・下腹部の痛み、不正出血、おりものの異常、ただれ
マイコプラズマ
ウレアプラズマ
男性:排尿時の痛み・痒み、尿道から膿、尿道が熱い
女性:排尿時・性交時・下腹部の痛み、不正出血、おりものの異常、ただれ
トリコモナス 男性:排尿時の痛み・痒み、尿道から膿、尿道が熱い
女性:排尿時・性交時・下腹部の痛み、不正出血、おりものの異常、ただれ
梅毒 1~4期に分けて症状が出現し、感染から約3週間で痛み・痒みを伴わない潰瘍、それから全身に発疹が発症
性器ヘルペス 赤茶色の水泡が複数出現し、らびんや潰瘍で強い疼痛を伴い排尿痛を伴うこともある
カンジダ 男性:亀頭が赤くなり痛み・痒みを伴う
女性:性器周辺の井亜美・痒み、おりものの異常

おりものの臭いに変化が見られる性病を7つ紹介します。

自己判断することは難しいため、医療機関できちんと検査を受け感染していた場合は治療を行いましょう。

クラミジア

クラミジアは国内で最も報告数の多い性病です。ここ5年ほどは1年間の報告数が25,000人前後の横ばいで推移しており、特に男性に多く見られています。

症状: 男性 / 排尿時の痛み・痒み、尿道から膿
女性 / 排尿時の痛み、性器の痒み、おりものの増加

クラミジアについての詳細はこちら

淋病

クラミジアと並んで国内で特に感染頻度の高い性病です。一度感染し治療しても、何度でも再感染するリスクがあり、女性は症状を自覚しにくいため注意が必要です。

症状: 男性 / 排尿時の痛み・痒み、尿道から膿
女性 / 排尿時の痛み、おりものの増加、臭い・色(黄緑色)に変化

淋病についての詳細はこちら

マイコプラズマ・ウレアプラズマ

マイコプラズマ・ウレアプラズマは、4種類の原因菌によって生じる感染症です。認知度は低いですが、実際にはおりものの変化が原因で多い性病です。また、原因不明の尿道炎や膀胱炎が疑われる際の原因に多いと考えられます。

症状: 男性/排尿時の痛み・痒み、尿道から膿
女性/排尿時・性交時の痛み、不正出血、下腹部痛、おりものの臭いや量に変化

マイコプラズマ・ウレアプラズマについての詳細はこちら

トリコモナス

トリコモナスは、男性よりも女性に症状が強く現れ、再感染しやすい性病として考えられています。再感染の理由として、女性が感染し治療したものの、パートナーの男性が症状を自覚せず、検査・治療を行わないことでパートナーとの間で再感染を繰り返すことが原因のひとつです。

症状: 男性 / 排尿時の痛み・痒み、尿道から膿、尿道が熱い
女性 / 排尿時の痛み、性器周辺に痛み・痒み、おりものが泡状で悪臭、ただれ

トリコモナスについての詳細はこちら

梅毒

梅毒は治療をせずに症状が自然と消えることがありますが、自然治癒することはない性病です。治療をしない限り、細菌は体内に残り続け、症状は進行するので、他人への感染リスクを抑えるためにも適切な治療が必要です。

梅毒でおりものの臭いは通常変化しませんが、変化している場合には別の性病との重複感染を疑います。

症状: 1期から4期までに分けて症状が出現し、感染から約3週間で痛みや痒みを伴わない潰瘍が出現し、それから全身に発疹が発症する。

梅毒についての詳細はこちら

性器ヘルペス

性器ヘルペスは一度感染するとウイルスが体内に潜伏するため完全に消滅することはなく、再発することも多い性病です。性器ヘルペスは感染力が高く、感染経路もさまざまなため、感染源の特定が難しいです。再発を予防するためにも日常生活から注意することが重要です。

性器ヘルペスが原因でおりものに変化は見られますが、多くの場合で激痛と膿や水疱を伴う皮疹を実感されて来院されることがほとんどです。

症状: 赤茶色の水疱が複数出現し、びらんや潰瘍で強い疼痛を伴い、排尿痛を伴うこともあります。症状が治まってくると黒いかさぶたを形成し、ビリビリと神経痛のような症状が続きます。

性器ヘルペスについての詳細はこちら

カンジダ

カンジダはカビの一種で性病というより風邪に近いと考えられています。男性よりも女性に多く見られることが多く、免疫力が落ちている時に発症しやすい性病です。
カンジダが原因でおりものの臭いが変化することはありませんが、気が付かないまま複数の性病に感染している場合は別の性病が臭いの変化の原因として考えられます。

症状: 男性 / 亀頭が赤くなり痛み・痒みを伴う
女性 / 性器周辺の痛みや痒み、白いかすのようなおりものが出る

カンジダについての詳細はこちら

性病は性行為をしていなくてもなるものなのか

性病は感染者の体液や粘膜に触れることで感染しますが、日常生活でそのような場面はほとんどなく、性行為やそれに準ずる行為以外で感染することは少ないです。

しかし、体液のついたタオルや下着、温泉などの浴槽が原因で感染する可能性は、非常に少ないですがゼロではありません。

また、妊娠中にクラミジアや梅毒などに感染していると母子感染の可能性があり、先天性の障害の原因になることもあるので、妊娠を希望する方は事前に検査することが大切です。

前述した7つの性病の中で「クラミジア」「淋病」「マイコプラズマ・ウレアプラズマ」「梅毒」は、主にセックス(膣性交)やアナルセックス(肛門性交)、オーラルセックス(口腔性交)での感染が多く、稀にキスでの感染もあります。

病院やクリニックでの性病検査・治療

診察・検査内容

一般的な性病の検査がすべて含まれたセットプランとご紹介した6つの性病を単一で検査した場合の費用について記載します。

セットプランのPCRとは通常の検査よりも精度が高く検査になります。

また、すべての検査は生理中でも受けることができます。
※セット内の個々の検査を別日に実施可能なので、最短で検査を受けたい方は検査の際にご相談ください。
【検査内容】
性器クラミジア、性器淋病、のどクラミジア、のど淋病、梅毒、HIV、B型肝炎、C型肝炎、トリコモナス症、性器マイコプラズマ感染症・性器ウレアプラズマ感染症、のどマイコプラズマ感染症・のどウレアプラズマ感染症
※即日、通常の●をクリックすると、検査、治療の詳細に飛びます。

検査名即日通常検査費
オールプラン(ブライダルチェック)セット¥66,000
オールプラン(ブライダルチェック)即日セット¥80,000
オールプラン(ブライダルチェック)PCRセット¥90,000
オールプラン(ブライダルチェック)PCR即日セット¥100,000
※オールプランセット:性器・咽頭クラミジア、性器・咽頭淋病、梅毒、HIV、B型肝炎、C型肝炎、トリコモナス、性器・咽頭マイコプラズマウレアプラズマ

オールプラン② (ブライダルチェック②)
各4つのオールプラン(ブライダルチェック)にHPV(低リスク型)、HPV(高リスク型)、抗ヘルペス抗体、性器カンジダ症の4つの検査を計30,000円で追加も可能です。また、HPV(高リスク型)をHPVジェノタイプ判定へ変更して計45,000円で追加も可能です。

※即日、通常の●をクリックすると、検査、治療の詳細に飛びます。
※検査後の治療をお勧めしますが、すぐに治療することも可能です。
検査名即日通常検査費
クラミジア検査¥7,000
(即日:¥9,000)
淋病検査¥7,000
(即日:¥9,000)
梅毒検査¥7,000
(即日:¥9,000)
マイコプラズマ・ウレアプラズマ検査¥9,000
トリコモナス検査¥9,000
カンジダ検査¥9,000
ヘルペス検査・診察¥11,000
(診察:¥4,000)

性病の治療方法

感染している性病により治療方法が異なるため、正確に判定し医師の指示に従って治療することが大切です。

また、記載のある治療方法は医師の治療方針で料金が変わる場合があり、治療期間は目安になります。

【クラミジア】

・治療方法 抗生剤の内服(飲み薬)
・治療費用 性器 ¥14,000
のど ¥14,000
肛門 ¥14,000
・治療期間 1日~2週間
※どの感染部位も同時に治療可能です

【淋病】

・治療方法 抗生剤の注射(注射・点滴)
・治療費用 性器 ¥16,000
のど ¥16,000
肛門 ¥16,000
・治療期間 1日~1週間
※どの感染部位も同時に治療可能です

【マイコプラズマ・ウレアプラズマ】

・治療方法 抗生剤の内服(飲み薬)
・治療費用 性器 ¥22,000
のど ¥22,000
肛門 ¥22,000
・治療期間 1日~2週間
※どの感染部位も同時に治療可能です

【トリコモナス】

・治療方法 抗生剤の内服(飲み薬)
・治療費用 性器 ¥16,000

【梅毒】

・治療方法 約2~12週間で抗生剤の内服(飲み薬・注射)
・第1期(感染して約3週間):2~4週間
・第2期(感染して約3カ月):4~8週間
・第3期(感染して約3年以上):8~12週間
・治療費用 内服薬 ¥14,000(2週間当たり)
注射薬 ¥28,000(4週間相当)

【性器ヘルペス】

・治療方法 診察の結果から検査・治療をご提案いたします

【カンジダ】

・治療方法 抗生剤の内服(飲み薬)、塗り薬、膣錠
・治療費用 性器 ¥16,000

性病は放置しないことが大切

性病は自覚症状に乏しく、症状があっても軽いことが多いため、放置しないよう注意が必要です。

放置することで3つの事態を引き起こすリスクがあります。

  1. 症状が進行する
  2. パートナーなど他人へ感染を拡大してしまう
  3. 不妊症などの原因になる

性病は自然治癒しないため、放置しておくと症状は進行し続けていきます。

長い間、放置すると病原体は体内の奥へ入り、より深刻な症状を引き起こす可能性が高まります。

また、治療せずにパートナーなどと性行為を行うと、他人への感染源になる可能性があります。

性行為にはセックス(膣性交)、アナルセックス(肛門性交)、オーラルセックス(口腔性交)があり、感染拡大を防ぐためにも自身が対策することが重要です。

感染を放置していると別の性病との重複感染のリスクが高まる⁉

さらに、男女ともに不妊症の原因になる可能性もあります。

妊娠中の女性が性病に感染している場合、赤ちゃんが参道を通過する際に感染する場合もあり、母子感染のリスクが高まります。

性病は自覚症状に乏しいため、定期的な検査を推奨していますが、「気になったタイミング」で医療機関を受診し、早期発見と治療がとても大切です。

クラミジア感染症を放置するリスクとは?不妊症とも関係がある?

日常生活における性病の予防方法

性病の予防方法は主に2つです。

  1. 性行為ではコンドームを着用する
  2. 不特定多数の相手との性行為がある場合は適切な検査を受ける

コンドームの着用は避妊だけでなく、性病への感染予防にもなります。
粘膜同士の接触を避け、性病の感染をパートナーへ広げないためにも着用しましょう。

また、避妊のためにピルを服用していても、性病の感染予防のために着用してください。

性病は感染機会を特定することが多くの場合で不可能なため、不特定多数の相手と関係を持っていると予防することが難しくなります。

不特定多数の相手と性行為を行う人は、医療機関で適切に検査を受けることを推奨しています。

性病ごとに正確な検査を受けられる時期は変わる⁉生理中でも早期検査!

性病は自然治癒することがないため、医療機関にて適切な治療が必要です。

医師の指示できちんとした治療をすれば、多くの性病は治ります。

日頃から自分自身で予防しておくことも必要ですが、心配な場合は医療機関で検査・治療を行うことが大切です。

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当院は、性病検査・治療をはじめとするデリケートなお悩みの治療に特化した専門クリニックです。

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まとめ

今回は「おりものの臭いで分かる原因や性病の種類」について解説しました。

  • 生理周期やその日の体調により多少だが変化する
  • 陰部の不衛生で雑菌が繁殖してしまい変化する
  • クラミジアなどの性病に感染してしまい変化する
  • 性病は放置すると自分だけでなく他人にも大きな影響を及ぼす
  • コンドームの着用と不特定多数との性行為がある場合は適切な検査を受ける

  
もし、性病へ感染する可能性のある行為に心当たりがあるかもしれないと、少しでも感じた方は、当クリニックでも検査を受けることができますので、お気軽にご相談ください。

ノワール大宮
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ノワール大宮クリニック 院長:成田学史

執筆者:成田 学史
ノワール大宮クリニック院長(医師)
2014年(平成26年)北海道大学医学部医学科卒業
日本性感染症学会 会員
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